2024.04.16

【知事選】“超短期決戦”へ…各党で立候補予定者の支援に向けた動きが活発化(静岡)

ニュース 5月の静岡県知事選挙をめぐり、各党で候補予定者の支援に向けた動きが活発化しています。16日、県議会第二会派の「ふじのくに県民クラブ」が出馬を表明している2人から政策についてヒヤリングを行いました。

5月の静岡県知事選挙をめぐり、各党で候補予定者の支援に向けた動きが活発化しています。16日、県議会第二会派の「ふじのくに県民クラブ」が出馬を表明している2人から政策についてヒヤリングを行いました。

15日、会見で正式に知事選への出馬表明をした前の浜松市長、鈴木康友氏。17年前の初めての浜松市長選と同じ「やります!」というスローガンを掲げました。その鈴木氏は16日 朝、川勝知事を長年支えてきた県議会「ふじのくに県民クラブ」のヒヤリングを受けるため県庁に姿を現しました。

(鈴木 康友 氏)
「自分なりの思いや県政でこういうことをやりたいと率直に話したい」

約1時間にわたるヒヤリングでは、鈴木氏が自身の政策について説明をした後、ふじのくに県民クラブの議員から質疑応答があったということです。終了後、鈴木氏は「理解していただけた」と手ごたえを口にしました。

(鈴木 康友 氏)
「率直に自分の思いの丈を話すことができたしいただいた質問にもしっかり答えられたと思うので自分としてはよかったと思う」「中部東部西部地域の特性に応じたどういう政策をするのか?」「川勝県政を継承するのかしないのか(という質問があった)」

一方、先週出馬表明をして、15日 政策発表会見を行った元副知事の大村慎一氏も、同じく ふじのくに県民クラブのヒヤリングに臨みました。鈴木氏同様、1時間にわたり政策について説明しました。

(記者)
Q.「どんなことを聞かれた?」

(大村 慎一 氏)
「まず防災、静岡県の防災、特に水害のことについて、伊豆半島もあるため半島の災害についてどう考えるか、原発の問題、リニアの問題、海浜公園の問題、東中西に関する施策について」「川勝県政について施策の進め方という点で手法において非常に傷があったところがあるという趣旨を申し上げた。今の県政の現状について立て直したい、再構築していきたい」

(記者)
Q.「推薦はもらえそう?」

(大村 慎一 氏)
「私は勝手ながらいただけるものと信じております」

立候補予定者の2人と立て続けに面会したふじのくに県民クラブの田口会長と阿部選対本部長は「どちらも素晴らしい知事候補」と評価しました。

(ふじのくに県民クラブ 田口 章 会長)
「片方(鈴木氏)はこれまでの政治家経験をこういうことをやってきたというビジョンを掲げることについては長けている。大村さんはいろいろな経験を積まれた総務官僚ですので、そういう知識は豊富だと思った」「知事与党といっても議会と行政はチェックをしなければいけない。これでリセットされるので川勝知事の政策で素晴らしいことはありますがそれを全部継承してくれという話ではなく、そこからさらに積み上げること、戻って議論しなおそうというように」

(ふじのくに県民クラブ 阿部 卓 選対本部長)
「結論からいうといずれ劣らぬ素晴らしい候補予定者、内容もお人柄も素晴らしい候補者。県民の皆さんに言えるのはこの知事選は本当にいい知事選になると思う」

ふじのくに県民クラブは近日中に開催する国民民主・立憲民主両党の県連と連合静岡との4者協議を経て、推薦する候補を最終決定する方針です。

超短期決戦といわれる今回の知事選。ヒアリングを終えた2人はさっそく県内を西に東に奔走します。

ふじのくに県民クラブとのヒヤリングを終えた大村氏はそのまま富士宮市に向かい、須藤市長を訪問。15日の会見でも協調した”オール静岡”の言葉の通り、「県と市町の連携を強化したい」と話したということです。

一方、鈴木氏はその後、4期16年市長を務めた浜松市へ。すでに支援を表明している遠州鉄道の斉藤会長とハマキョウレックスの大須賀会長も同席し、地元の経済界とともに市議会最大会派の自民党浜松に支援を求めました。

(鈴木 康友 氏)
「自民党浜松の皆さんから推薦をいただければ非常に大きな後押しになるので、ぜひ推薦いただければと思います」

一方、自民党の静岡市の支部が大村さんを推薦する方針を固めたことについては?自民党浜松では、今後、市内の各支部で協議する方針を確認しましたが、「鈴木さんを推薦したい」という声が多いということです。

(記者)
Q.「康友氏と大村氏とで自民党内で意見が分かれる可能性は?」
(自民党浜松 鳥井 德孝 市議)
「ありうるでしょうね。たぶん、温度差あると思いますよ」

その自民党では15日、静岡市議会最大会派の自民党静岡市議団も、独自に対応を協議。市内4つの支部すべてが大村氏を推薦する方針を確認し、19日にも推薦を正式決定する見通しです。同じ県内の自民党でも支部ごとに方向性の違いが表面化する中、15日、取材に応じた自民党県連の城内実会長は、地域間による反応の違いを認めつつも、県連として推薦候補を1本化していく考えを示しています。

(自民党静岡県連 城内 実 会長)
「当然、地域性というのがある、大村慎一元副知事は静岡高校出身で静岡に拠点もある。当然鈴木康友前市長は浜松出身で浜松市議団とは自民党問わず関わってきたわけですから、地域の委員の方々が『こちら側をぜひ押したい』というのは当然ではないかと」「どちらに決まっても別の地域の方からはご批判が出るのは仕方がないことなのではないのかなと思いますが、しかし、いったん決めたらそちらにしっかり決めてやるということではないかと思う」

候補者だけでなく各党にとっても”超短期決戦”を強いられている異例の知事選。自民党県連は18日をめどに推薦する支援者を固め、来週22日に正式決定する見通しです。

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