【詳報】週刊誌で自身の“女性問題”報じられる見通し受け…自民・宮沢博行衆院議員(比例東海・静岡3区)辞職願を提出

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静岡 2024.04.23 17:24

自民党の比例東海ブロック選出で静岡3区の宮沢博行衆院議員が、週刊誌で女性問題が報じられる見通しとなったことを受け、議員辞職願を提出しました。

宮沢議員は23日 午後、NNNの取材に対し、25日 発売の週刊誌に女性問題が報じられる見通しになったことを受け、23日中に衆議院に議員辞職願を提出する意向を明らかにしていました。

また、複数の関係者によりますと、宮沢議員は23日 事務所関係者などに議員辞職の意向について説明し、「自民党からもらった議席なのでしっかり返します」などと話していたということです。すでに党幹部にも議員辞職の意向を伝えているということです。

自民党の安倍派に所属し、裏金問題でも注目された宮沢議員

(2023年12月・宮沢 博行 衆院議員)
「派閥からかつて収支報告書に記載しなくていいという指示があったはっきり申し上げます、3年間で140万円しゃべるな、しゃべるなこれですよ」

派閥からのキックバックが2020年からの3年間で140万円あり、派閥から「収支報告書に記載しなくていい」と指示があったことをいち早く暴露し、注目を集めました。一連の問題で岸田首相が、安倍派の閣僚や副大臣を交代させる方針を固めたことを受け、議員会館の事務所で辞表を書き 防衛大臣に提出しました。

(自民党 比例東海・静岡3区 宮沢 博行 衆院議員)
「やり残した仕事はあるけれども、これはもう仕方ないことですから粛々と受け入れていかなければならなりません(発言したことに)悔いはありません、もうだいぶ前からどうしようかしゃべろうかと迷っていましたので悔いはありません」

その後は、「説明」や「謝罪」のため、地元を訪れていた宮沢議員。2024年1月には、早朝の天竜川で行われた若手神職らが寒さに耐えながら心身を清める「大寒みそぎ」に参加していました。

(自民党 比例東海・静岡3区 宮沢 博行 衆院議員)
「不思議なものですね、きのうああいうことがあり きょうみそぎなんですから不思議なもんだと思う、もうこれで心機一転地元で出直して頑張りたい」

地元の有権者らに裏金問題について謝罪しました。

(自民党 比例東海・静岡3区 宮沢 博行 衆院議員)
「申し訳ないです。ほんとうに申し訳ない。」

(地元住民)
「あなた先見の明がある先に言われたから派閥解消とみんな評価しているよ。だって自分の責任じゃないもん派閥がそうしろと」

(自民党 比例東海・静岡3区 宮沢 博行 衆院議員)
「お世話になった派閥ですのでね、申し訳ないなと思いながらもあれしかないなと。慣行の中で慣習の中でやっていた 私たちにも責任がある。それをきのうああいう形で示すしかなかった」

今回の裏金問題を受けて、自民党の党紀委員会は4月、安倍派トップの座長を務めた塩谷立議員と参議院側のトップだった世耕弘成議員について、「除名」に次ぐ2番目の重さにあたる「離党勧告」処分を決定。

一方、裏金を暴露した宮沢議員に対する処分はありませんでした。

議員辞職の意向を受け地元 静岡・磐田市の事務所では。

(清水 将光 記者)
「こちら磐田市にある宮沢議員の事務所です。以前来た時には貼られていたポスターなどがすでにはがされています」

すでに宮沢議員のポスターなどがはがされいて、事務所の秘書は「驚きとショックが隠せない」などと話していました。

週刊誌で女性問題が報じられる見通しとなったことを受け、議員辞職する宮沢議員。23日 NNNの取材に対し、「週刊誌で報じられる女性との関係に政治資金収支報告書に不記載のお金が使われたことは一切ない」と強調しています。

23日 午後、衆議院に議員辞職願を提出した宮沢議員。提出後、報道陣にこう答えました。

(自民党 比例東海・静岡3区 宮沢 博行 衆院議員)
「議長宛てに辞職願を提出してまいりました」「理由は一身上の都合です」「これ以上 政治全体の信頼を落とすわけにはいきません」「パーティーの不記載問題で国民の皆さんに大きな不信を抱かせていることについてはあらためておわび申し上げます」「それとは全く別の話ではございますけれども、私の不祥事が重なりまして、これは責任を取り、けじめをつけなければならないと判断し、本日 辞職願を提出したところです」

(記者)
Q,「キックバック問題をあらためて説明する考えは?」

(自民党 比例東海・静岡3区 宮沢 博行 衆院議員)
「『しゃべるな』と言われたことは確かですが、どなたが私に言ったかは差し控えさせてほしい」「組織的にそういうことがあったということでよろしいのではないでしょうか」

(記者)
Q,「どういう不祥事があった?」

(自民党 比例東海・静岡3区 宮沢 博行 衆院議員)
「まだ報道もしっかり出ていないので、私としても言うことはできない」「はっきりさせておきたいのは、不記載資金で不祥事に支出したということでは断じてない」「そういう不信を抱かせてしまうことそのものが 今回わたしにとっては大変悔しい思い」「ここは責任をとらなくてはいけないと判断しました」

宮沢博行議員の経歴について見ていきたいと思います。

宮沢議員は1975年 磐田郡龍山村、現在の浜松市天竜区の出身で、東京大学法学部を卒業した後、2003年から3期にわたり磐田市議会議員を務めました。その後、2021年に自民党から衆議院議員選挙に出馬し初当選。その後、3期連続で当選し4期目を目指した2021年の選挙では、小選挙区で敗れたものの比例復活で4選を果たしました。そして、2023年は浮き沈みの激しい年となりました。9月の内閣改造で防衛副大臣への就任を果たしましたが、その3か月後の12月には、自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る“裏金疑惑”について「派閥から収支報告書に記載しなくていいと指示があった。しゃべるな、しゃべるな、これですよ」と、派閥内でかん口令が敷かれたことを暴露し、その翌日に防衛副大臣を辞任しました。

この裏金問題については、23日 午後、塩谷立衆院議員が離党届を提出しましたが、こうした中、宮沢議員は23日、取材に対して、25日 発売の週刊誌に“女性問題”に関する記事が掲載される見通しを明らかにし、23日 午後 衆議院に議員辞職願いを提出しました。これについては、複数の関係者によりますと事務所関係者などに「自民党からもらった議席なのでしっかり返します」と、話していたということです。

そして、今回の女性問題と裏金問題の関係については、宮沢議員は取材に対して「週刊誌で報じられる女性との関係に政治資金収支報告書に不記載のお金が使われたことは一切ない」と強調しました。