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食べる 大鉄80周年

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友人には“ナゾのロシア人ノリモノスキー”(=乗り物好き)と呼ばれている?私。
旅先を決めるときは、ケーブルカーやロープウェイに乗れるからなんてこともしばしば。
そんな私が大好きなのが、大井川鉄道で行く寸又峡。
全国でも数箇所しかない、SLがいまだに現役で走っている路線なのだ。
さらには日本ではここにしかないというアプト式鉄道まで・・・
今回は、た〜っぷり乗り物三昧の「旅ドキ!」をお届けします!!






来た来た!誰かの声でみんな一斉に注目!!

どんどん近づいてくるSLの勇姿に胸がバクバク

夢中で連写。ほんの少し、カメラ小僧の気分。

今回の旅は、新金谷駅からスタート。

SLは、金谷駅に乗り入れていて、列車の旅の起点は金谷駅なのだが、帰りのお土産を加えた手荷物を考えると、電車の乗り換えは面倒くさい。(無精者でスイマセン)
新金谷駅には駐車場があるので、ここに車を停めて(駐車料1日500円)SLを待つ。

さて、SLである。
11時45分に金谷駅を出発したSLは、10分弱で新金谷駅に到着する。
少し早めに改札が始まると、お天気がよかったこの日、ホームには鈴なりの人・人・人!

まだSLは姿も見えないが、遠くから「ポ〜」という汽笛がかすかに聞こえてきた。

今回は特別に大井川鉄道さんのご厚意で、ホームではなく線路側で写真を撮るために待たせていただいているせいか、もう何度も乗っているSLなのに、なんだかものすごーくドキドキしてきた。
まるで中学生の頃、バレンタインにチョコレートを渡したくて、先輩が学校から出てくるのを待ち伏せしていたときみたいな気分だ。(そんなカワイイ頃もあったのよねぇ・・・しみじみ)

「あ!来た!!」
誰かの声でみんなの視線が一斉に注がれる。そして歓声。
来た来た来た!
「ポ〜ッ!」という汽笛の音がもう1度、さっきよりも大きく聞こえたと思うまもなく、白い煙、そして「シュッシュッ、シュッシュッ」という蒸気の音。

「この音がこれから旅に出るんだって気分をいっそう引き立ててくれますよね」
私の隣で、まぶしそうにSLを見つめながら、大井川鉄道の営業・広報担当の山本さん。

そう、まさにその通り!
新型新幹線での旅もいいけど、SLでしか味わえないのがこの力強い音、この煙のにおい、足に伝わってくる振動・・・ホームで待つお客さんの顔もみんな期待と喜びに輝いている。
乗り込む前に、SLと記念撮影している人も多いが、終点千頭まで行く人は、ここは慌てずに悠然と?SLに乗り込もう。

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懐かしさあふれるSLの車内

ふるさと弁当(川根茶付)1,000円

大阪から来たリュウゴ君もお弁当をパクリ!


SLは一応座席指定。
しかし、この日みたいにほぼ満席の場合は別だが、普段は空いていればどこに座ってもいいようだ。

この日も、家山駅で大勢のお客さんが降りたところで、車掌さんが「席が空きましたからお好きなところへお座りくださいね。ここからしばらくは進行方向右手がいいですよ」なんて声をかけてくれる。(こういう気さくさがまた大鉄の魅力だ。)

車内は昔懐かしい雰囲気が漂う。
天井の扇風機、網だなの荷物置き場、向かい合わせの座席、足元のスチーム・・・母親に連れられて東海道線に乗って出かけた小さい頃の記憶がよみがえる。 (あれれ、年齢がばれる?)

列車が出発して、座席に腰を落ち着けるとちょうどお昼。
車内のあちこちで、駅弁の包みを広げる姿が・・・私のおなかのムシもガマンの限界!

SLの乗車予約と一緒にお弁当を予約したので、座席にはすでにふるさと弁当が届いているのだ。(お代は発車後まもなく係りの方が集めに来てくれる。)

先日、駅弁取材で食べたばかりだが、SLに乗って食べるとまた格別! 窓の外をお茶畑や、花をつけたばかりの梅の木がビュンビュンと、後ろに飛んでいく。そんな景色を眺めながらペロリと食べてしまった。

ガタンゴトンと揺れる客車、時おり聞こえる汽笛の音(新金谷を出たばかりのこの辺りは、まだまだ住宅地も多いので、汽笛を鳴らす場所は限られているそうだ)、素朴だけど丁寧に作られている、まるでおばあちゃんが作ってくれたようなお料理の数々・・・、なんだか懐かしくて胸にジンとくる。

実はワタシ、亡くなった祖父がSLの運転手だったので、よくSLの話を聞いて育った。私のノリモノスキーはその原体験のおかげかもしれない。
友人たちと行ったSL旅行のお土産話の度に「今度乗りに行こうね」って言ったまま、一度も実現できなかった祖父とのSL旅。
そんな後悔の思いも、胸に響いた“ジン”の理由のひとつかもしれない。

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窓の外にはエメラルドグリーンの大井川

千頭駅はまるで汽車や電車の博物館のよう

千頭に到着。順番待ちしてゆっくり写真撮影を!


駅弁を食べ終わったら、車窓からの景色を楽しもう。

車内を回ってきてくれる車掌さんは、オーディションで選ばれた名物車掌さんたち。沿線の魅力を時には情緒たっぷり、時にはユーモアを交えて、聞かせてくれる。
車掌の帽子を貸してくれて、記念撮影にも気軽に応じてくれたりもする。(こういうアットホームな温かさは、何度乗っても裏切られない。職員一人ひとりが心からSLを大鉄を愛しているんだなぁ、きっと・・・)

ちなみに車掌さんの制服は、3月13日からリニューアル。映画の鉄道員(ぽっぽや)を思わせるレトロなものに変わるんだそう。次に乗るのがまた楽しみだ。

笹間渡(ささまど)駅直前、ちょうど私たちの車両にいた車掌さん、
「鉄橋を渡ると、裸ん坊が見えますよ〜。手を振ってこたえてあげてくださいね〜」

そこには露天風呂から手を振る人が。
川根温泉ふれあいの泉は、赤い鉄橋を渡ってくるSLの勇姿が望める絶好のポイント。
夏休みなどのハイシーズンは、1日に何便かSLが走っているが、この時期は往復1便ずつ。お風呂からSLを眺めたい場合は、12時頃からスタンバイすることをオススメする。SLは家山駅を12時22分出発、12時半頃鉄橋を渡る勇姿が見えるはず!

そうそう!家山(いえやま)駅といえば、高倉健さんが主演した浅田次郎原作の「鉄道員」のロケが行われた場所。
大井川鉄道の沿線には、映画やドラマのロケ地に使われた風景がそこかしこに残っている。

放浪の天才画家、山下清さんを描いた「裸の大将」シリーズや、渥美清さんの「寅さん」、SLがその下をくぐる塩郷(しおごう)の吊り橋では、山口百恵さん主演の映画のロケが行われた。
そんなロケ地めぐりをするのも楽しいかもしれない。

なんてことを考えているうちに、あっという間に1時間半のSLの旅は終わり、SLは終点の千頭(せんづ)駅に到着!

ここでは、SLの先頭で心ゆくまでその勇姿と記念撮影を楽しめる。 運がよければ運転士さんや車掌さんと記念撮影させてもらえることもある。

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赤と白のツートンカラーの車体がカワイイ!

この電気機関車が急勾配を押し上げてくれる

車体側の歯車と線路側の歯車をかみ合わせて進む

東京よりも3年早く誕生していた
レインボーブリッジ!

帰り(千頭行き)は電気機関車が先頭になる


SLが走る千頭線は、ここ千頭駅で終点だが、この先には井川ダムのある井川駅まで、アプト式といわれる登山鉄道が走っている。

アプト式とは、急坂で列車が滑らないように線路の中央に敷設したラックレールと、機関車側のギアをかみ合わせて走る仕組み。
スイス人のローマン=アプト氏が考案したことからアプト式と呼ぶんだそう。

遊園地のおサルの電車のように小さく(というのは大げさだけど)、赤と白のかわいらしいデザインの車両に乗り込み、出発!
アプト式では、1番後ろの客車右側に座るのがオススメ。線路の急勾配が実感できるし、右側のほうが景色がいい。
でも、トンネルが多い路線なので先頭車両に乗って、ヘッドライトに照らされたトンネル内を見るのも探検気分が味わえて楽しい。(このトンネルがまた小さいのだ!アプト式の電車が小さいのも納得。)

かなりのんびりとしたスピードで走る登山鉄道、アプトいちしろ駅に到着すると5分ほど停車時間がある。ここから長島ダム駅までの間がいよいよアプト式区間というわけで、連結作業が行われるのだ。

「電気機関車を連結する作業をご覧いただけます。どうぞ下車して作業をご覧ください。」
車掌さんのアナウンスに、乗客はぞろぞろと下車。
すると、乗ってきた客車よりひとまわり大きな機関車がそろそろと近づいてきて、ガチャンと連結。

「こちらからの方がレールがもっとよく見えますよ」
作業を終えた車掌さんが親切に教えてくれた。

車掌さんは車内でも観光ガイドをしてくれる。これがまた楽しい。

そういえば以前に乗ったときに、途中、駅でもない場所で、急に徐行運転になったことがある。何かと思っていたら、
「左側の窓から下をのぞいてみてください。カモシカの親子が見えますよ〜」なんてアナウンスが入ったことがある。
なんとのんびりした光景!そしてなんとも親切な演出!!

長島ダム駅までは、「1000メートルの距離を走ると高さが90メートル登る」という日本一の急勾配。連結した機関車が、客車を押し上げるようにカタコトカタコトと進む。
思わずがんばれ〜!と声をかけたくなる光景だ。

小さな小さなトロッコ電車に乗って、終点井川駅まで行くのもいい。途中の接阻峡温泉駅で下車して、温泉に入るのもいい。 でも、井川線の1番の楽しみは、日本でここにしかないアプト式のトロッコ電車に乗ることだと思う。
だから時刻表とにらめっこして、1番効率よく折り返せる駅で引き返してきてもよいと思う。

アプト式に乗り込んだのは、実は旅の二日目。
寸又峡からバスで戻り、奥泉駅からアプト式に乗り込んだのだが、時刻表をチェックしていなかったので、折り返し駅を接阻峡にしてしまったワタシ。中途半端に40分くらい接阻峡温泉駅で待つことになった。(40分じゃ温泉につかるにも時間が足りない!)

空気はまだ冷たいものの、穏やかな日差しの中で、な〜んにもしないで接阻峡温泉の町並みをホームから見下ろして電車を待った。
毎日毎日ばたばたと仕事に追われていたり、テレビや音楽などの音にあふれている日々・・・こんなに「なにもない」時間を過ごしたことがあっただろうか。
駅に降り立ったときには、行き当たりばったりの性格が災いした・・・なんてチラッと思ったけれど、とんでもない。
なんだか心が洗われた貴重な時間が、小さな小さな山間の駅のホームにあった。

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この情報は静岡第一テレビ情報サイト " IMADOKI " 2005年3月現在のものです。

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