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SLは一応座席指定。
しかし、この日みたいにほぼ満席の場合は別だが、普段は空いていればどこに座ってもいいようだ。
この日も、家山駅で大勢のお客さんが降りたところで、車掌さんが「席が空きましたからお好きなところへお座りくださいね。ここからしばらくは進行方向右手がいいですよ」なんて声をかけてくれる。(こういう気さくさがまた大鉄の魅力だ。)
車内は昔懐かしい雰囲気が漂う。
天井の扇風機、網だなの荷物置き場、向かい合わせの座席、足元のスチーム・・・母親に連れられて東海道線に乗って出かけた小さい頃の記憶がよみがえる。
(あれれ、年齢がばれる?)
列車が出発して、座席に腰を落ち着けるとちょうどお昼。
車内のあちこちで、駅弁の包みを広げる姿が・・・私のおなかのムシもガマンの限界!
SLの乗車予約と一緒にお弁当を予約したので、座席にはすでにふるさと弁当が届いているのだ。(お代は発車後まもなく係りの方が集めに来てくれる。)
先日、駅弁取材で食べたばかりだが、SLに乗って食べるとまた格別! 窓の外をお茶畑や、花をつけたばかりの梅の木がビュンビュンと、後ろに飛んでいく。そんな景色を眺めながらペロリと食べてしまった。
ガタンゴトンと揺れる客車、時おり聞こえる汽笛の音(新金谷を出たばかりのこの辺りは、まだまだ住宅地も多いので、汽笛を鳴らす場所は限られているそうだ)、素朴だけど丁寧に作られている、まるでおばあちゃんが作ってくれたようなお料理の数々・・・、なんだか懐かしくて胸にジンとくる。
実はワタシ、亡くなった祖父がSLの運転手だったので、よくSLの話を聞いて育った。私のノリモノスキーはその原体験のおかげかもしれない。
友人たちと行ったSL旅行のお土産話の度に「今度乗りに行こうね」って言ったまま、一度も実現できなかった祖父とのSL旅。
そんな後悔の思いも、胸に響いた“ジン”の理由のひとつかもしれない。
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