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IMADOKIシネマ VOL.33『ホリデイ』

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ホリデイ

2006年/アメリカ 135分
監督:ナンシー・メイヤーズ

出演
キャメロン・ディアス
ケイト・ウィンスレット
ジュード・ロウ、
ジャック・ブラック
 
UIP映画配給
3月24日(土)日劇3ほか全国一斉ロードショー

公式サイト:http://www.holiday-movie.jp

ホリデイ
STORY

ロサンゼルスで映画予告篇制作会社の社長をしているアマンダ(キャメロン・ディアス)とロンドンで新聞記者をしているアイリス(ケイト・ウィンスレット)。順調に人生を歩んでいるように見える2人だけれど、実は2人ともクリスマス直前だというのに、ひどい失恋をして傷心中。
最悪な状況を抜け出したいと思っている見ず知らずの二人が、パソコンを通じて知った<ホーム・エクスチェンジ>。ロンドンとロサンゼルス、はるかな距離を越えて、プール付き豪邸と田園風景のコテージを交換した二人の運命が動き出す。人生に一度だけ、誰にでも運命の休暇がある……。

1800円払っても観よう!

私には“映画”が面白かったか面白くなかったかを人に伝えるときの基準が3つあります。
その1.1800円(定価)で観る価値がある
その2.女性サービスデーなど1000円で観るべき
その3.テレビ放送されるのを待てば良い

じゃぁ、この「ホリデイ」は??というと……文句なしに1800円で観ても損はない作品!
もちろん、判断基準はあくまでも私の好き嫌い……でも、恋愛映画が苦手だと自負する私が観ても、「ホリデイ」は面白かった!
ただのロマンティックな恋愛映画ではなく、2組の男女の恋愛模様・恋の駆け引きがロサンゼルスとロンドンの同時進行で進む展開のうまさと、恋愛以外のサイドストーリーがしっかりしているのも、面白さの要因だと思います。
主人公の女性2人は、私と同じ三十路半ばのワーキング・ウーマン。
もちろん、等身大の私には程遠いステキな2人なんだけど、彼女達が恋愛だけでなく、人間としても成長していく姿は、まるで美容液のひとしずくのように自分へのエッセンスにもなる気がしました。
恋愛、ヒューマン、サクセス……色んな要素がちょうど良い具合に詰まっていて、ホント、観終わった後の満足度が高い作品です。

ホーム・エクスチェンジって!?

この映画のキーワードになっているのが<ホーム・エクスチェンジ>。
見ず知らずの人同士が、自分の家も車も全て交換して休暇を過ごすというもので、欧米では数年前から密かに流行っているんですって。
監督のナンシー・メイヤーズが、自分自身の休暇プランを探していたときに、偶然見つけた<ホーム・エクスチェンジ>のサイト。そこからこの作品のアイデアが生まれたんだそうです。監督自身の実体験での驚きやひらめきを、そのままアマンダやアイリスに投影しているからこその<リアリティ>なのね!?って納得です。

家も車も交換するなんて、日本人の感覚ではちょっと抵抗あるなぁ……とは思いつつも、“冴えない”現状を変えようとしている人の“出発点”として、これってアリだなぁと思ったし、「失恋相手を忘れたいという表面的な問題の解決だけでなく、彼女達の抱えている根本的な問題の解決には、環境の変化が役立つはず」という人生の、そして女性としての先輩である監督からのメッセージを強く感じました。
何かを変えなくては、恐れずに一歩を踏み出さなくては、変化は訪れないのねって改めて思いました。
でも、アマンダの家はプール付きの豪邸だし、アイリスの家は狭いながらも、まるでおとぎ話に登場しそうなキュートなコテージ。あ〜ぁ、私には交換する家すらないや。トホホ。

最高のキャスティング!

八頭身美人の、まるで“バービー人形”みたいなキャメロン・ディアスが、“等身大の女性像”なんて、とてもじゃないけど感情移入できませんよね(笑)。でも、「映画の予告編制作会社の社長で、プール付きの豪邸に住んでいるんでしょ……違いすぎるわよぉ〜」なんて、思わないで!
アマンダは仕事、仕事の毎日で、同棲している恋人の心模様にも鈍感。相手が何か言おうとしてもさえぎって、すぐに“勝手決め”しちゃう。
でもそれは自分勝手なだけじゃなくて、ホントは傷ついたり傷けられるのが怖いから。恋人との手ひどい別れを経験しても、泣きたいのに泣けない“強くならざるを得なかった”女。

かたや3年間も思いを寄せていた男が突然の婚約発表、それでも未練を捨てきれず、まるっきり都合の良い女に成り下がってしまうアイリス。
めそめそ泣いて、もはや取り戻せない過去を悔やんでいる……。
こんな2人の姿は、まるであの時の私? まるで、あの日のアナタじゃない?
2人が見せるチョットした表情や仕草、台詞の数々には、働いていたり恋をした経験があるなら、「分かる、分かる!」というツボがいっぱいです。
バリバリのキャリアウーマンなのに、恋愛に関してはてんでダメなロサンゼルス在住のセレブを演じているのは、キャメロン・ディアス。
「メリーに首ったけ」などで見せていたキュートな魅力も健在。
そんなお得意のコミカルな演技に加えて、恋する気持ちを“私は旅人”だからと言い訳したり、ブレーキをかけたりするアマンダの複雑な心模様も繊細に演じていました。
そして、真冬のロンドンから太陽まぶしいロサンゼルスへやってくるアイリスにはケイト・ウィンスレット。いかにもイギリス美人という上品な顔立ちの彼女ですが、「タイタニック」などのこれまで観てきた作品とは、ひと味もふた味も違う演技の引き出しを開けて見せてくれているところは、さすが実力派女優という感じがしました。

2人が出会う男性陣もまたいいんです! 
イギリス男代表はジュード・ロウ。あまりの美しさに見つめられると、ワケもなくドキドキ♪(私を見ているんじゃないっつうの!)
思いの他みっけもんだったのが、ハリウッドで映画音楽の仕事をしているという設定のジャック・ブラック。「スクールオブロック」で一躍メジャー級になった役者さんです。
見た目はパッとしないけど(?)仕事もできるし、性格もいい。だけど女を観る目がからっきしない。そんな「いるいる、こういう人!」というマイルズ役は、彼しか考えられないというくらいの適役でした。
それもそのはず、監督は最初からジャック・ブラックを想定して脚本を執筆していたそうです。
このなんとも贅沢で上品な4人のキャスト、そして恋愛映画の名手ナンシー・メイヤーズ監督の魔法が加わったのですから、極上の作品であることは間違いなしです。

旅立ちの“春”にオススメ♪

監督はジャック・ニコルソンとダイアン・キートンの大人の恋を描いた「恋愛適齢期」のナンシー・メイヤーズ。
“恋愛映画の名手”と形容されるだけあって、今作でも女流監督ならではの、繊細かつ優しい目線で男女の恋模様を綴っています。
「恋愛適齢期」でもそうでしたが、さりげない仕草さや、視線の動きで相手への恋心があふれんばかりに表現されているのはさすがです。
観ていて切なくなったり、ドキドキしたり……。恋する気持ちを思い出させてくれるシーンもふんだんに盛り込まれています。

私、この監督の描く恋愛観って好きだなぁって、改めて思いましたね。
物語の舞台になっているのは、クリスマスから大晦日にかけての季節。
でも、日本公開は春。
卒業・進学・就職・転勤などなど新生活のスタートを切る季節です。
新しい生活をスタートさせる人はもちろんですが、自分自身が変わるつもりがなくても、ふと見回せばお隣に昨日までと違う“何か”が現れているかもしれません。

さぁ、この春、アナタにはどんな出会いが、どんな運命が待っているか、楽しみになってきませんか?
きっと、この「ホリデイ」が、そんな“はじめの一歩”に気がつかせてくれるはずです。

今月の名場面

●映画ファンも大満足!?心憎い演出の数々

アマンダは映画の予告編製作会社の経営者。職業病なんですよね、あらゆるシチュエーションでまるで“天の声”のように、予告編風の妄想が頭に浮かんでしまうのですが、これが笑えます。他にも誰もが知っている有名俳優がチラッと登場するサプライズがあったり、作曲家という設定のジャック・ブラックがビデオレンタル屋でアイリス相手に映画音楽を語る(?)シーンや、ハリウッド全盛期時代を支えていた人物に、今の映画産業についてシニカルなユーモアをチラリと交えつつ語らせるなど……映画好きのウンチクゴコロをくすぐるシーンもあちこちに散りばめられています。

 

●サイドストーリーにもジーン

アイリスがロサンゼルスで知り合う老人アーサー。このおじいちゃんにまつわるエピソードが、実に良かったです。彼との出会いや、彼のさりげない言葉や行為によって、アイリスも変わっていくのですが、アイリスとの出会いによって、かたくなだった彼自身の心にも温かい光が差し込むんです。もう涙腺がうるうる。
ロマンティックなだけの恋愛映画ではなく、こうしたサイドストーリーが作品全体の厚みになっていて、物語にどんどん引き込まれましたね。

今月のシネ魔人
今月のシネ魔人:R
IMADOKIスタッフ:R
「IMADOKIシネマ」執筆33回目にして初の新作シネマの登場ですよ〜!
初めて映画配給会社の試写室に足を踏み入れ、みなさんよりひと足早く、公開前の新作を鑑賞する役得に授かりました。「ホリデイ」は仕事だってことを忘れてしまうくらい面白かった!公開中にもう1回見に行ちゃおっ♪

 

ホリデイ

3月24日(土)日劇3ほか全国一斉ロードショー
UIP映画配給
http://www.holiday-movie.jp

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この情報は2007年3月現在のものです。

 

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